母と子 旅とキャンプと日常と

母と子で旅とキャンプ!&日常から旅気分になる暮らし。

息子を授かるまでの話

 

息子は不妊治療で授かりました。

 

5年間でウン百万円使いました。

 

途中でたくさんの悲しいこと、父の他界、激しすぎる夫婦喧嘩を経ました。

 

毎日、仕事の昼休みに注射のために病院に行き、仕事終わりに診察、という生活でした。

注射は連続40日ほど、注射の無い日の方が少なかったです。

今の体力じゃ絶対できないハードな日々でした。

 

そんな状況で、激しい夫婦喧嘩がしょっちゅうでした。

毎日どんなにハードか、薬の副作用でどんなに辛いか、ほぼほぼ理解されずにヒドイこともいっぱい言われたし、労ってくれてたらそんな行動にはならないよねっていう行動ばかりで。

思い出すと今からでも離婚してしまいそうなのでなるべく考えないようにしています。

 

夫の枕に何度も包丁を突き立て、うまく刺さらないから手がズタズタに切れ、その血を枕に塗りたくる、みたいなこともやりました(爆)

 

喧嘩になるのでだんだん治療のことを話さないようになり、いろんな辛い処置も内緒で一人で黙ってするようになりました。

孤独でした。

 

お金は「採卵」など大きなことをやるときに半額出してもらうだけで、毎日3000円〜10000円かかる通院費は出してもらっていません。

 

今の育児に関してでもですか、かなりヒドイ状況で頑張ってきました。

でも相手は全くそんな気はなく、何なら一般より素晴らしい夫だと思っているようで、解明不能の謎です。

 

まぁものすごく色んな色んなことがあり、奇跡のようにめでたく息子が生まれてきてくれました。

 

息子へは感謝しかありません。

 

子供を諦めかけた時、腕に抱かなかったけど、十分ママは頑張ったよね、産んであげられなかったけど、ママの愛情だけは届いたかな?

ごめんな、会いたかったなぁ。

と一人で空中に向かって話して、自分を許してあげようとしたものです。

 

そんな中生まれてきてくれた息子。

もう大事で大事で、息子への思い入れが強すぎるのではと自分が怖いです。

 

治療でお腹が腫れて妊婦さん扱いされたり、電車の中で嘔吐したり、もうめちゃくちゃでした。

お腹が腫れた状態でハワイ旅行に行ったら、向こうの方はみんな妊婦さん(ちゃうけど)に優しく、その都度否定するのも辛いので、否定はせず妊婦として旅をしたことを思い出します。

 

その時思ったのが、

だいたいの人たちは、結婚しておめでとう〜って言われて幸せに暮らしているうちに子供ができて、またおめでとう〜って祝福されて体を労られてるんやなということ。

痛い処置をいっっぱいして、薬の副作用に苦しんで、お金いっぱい使って、それでも流産して心をえぐられて…という私って何なんだろうと悲しくて涙したものです。

 

今でも、自然妊娠の人には嫉妬しかありません。

ひた隠しにしてるけど、未だに夜に泣く。

あの頃の心や体の痛みがまだ癒えてないんだなと感じます。

息子がいてすごく幸せなので考えないようにしていますが、あの頃の痛みは幸せになった今でも別物で、たまに後遺症のように襲って来ます。

 

でもその分、息子との生活が貴重で楽しくて。

それは神様が私への労りとして与えてくれたスペシャルな感覚かな?と思っています。

 

それか、お空のじいじ(私の父。息子がそう呼ぶ)がくれたご褒美かな。

 

不妊治療は人それぞれ全然違う。

だから辛さも悲しみも全然違う。

結果によっても全然、全然違う。

だから誰もが誰のことも慰めることなんてできないと思う。

 

でも、辛い思いをしている人に寄り添いたい。

寄り添いたいのに寄り添えない。

 

それが不妊治療なのだと思います。

命が関わる試練は尋常ではないですね。